首都圏を中心に相次いでいる「闇バイト」を実行役とした強盗事件。
横浜市で起きた強盗殺人事件の現場周辺の住宅では、事件前に不審な訪問が確認されていました。
福岡でも10月、特定のエリアで住宅を訪問する不審な男の目撃情報が相次いでいて、警察が注意を呼びかけています。
「宅配便じゃないな、っていう感じだった」
首都圏を中心に相次ぐ「闇バイト」を実行役とした強盗事件。
一連の事件では21日、山口県で強盗を準備した疑いで少年3人が逮捕されるなど、全国的に広がりを見せています。
横浜市で起きた強盗殺人事件の現場周辺では、事件前にリフォーム業者などを名乗る不審な訪問や電話が、17件確認されていますが、福岡市早良区でも10月に入り不審な男の目撃が相次いでいます。
不審な男の訪問を受けた女性
「20代前半くらいで、宅配便じゃないなっていう感じで」
こう話すのは、10月4日、自宅で大手通信事業者の従業員を名乗る不審な男の訪問を受けたという女性です。
こちらは女性宅のインターホンに記録されていた男の画像。
誰かの指示を受けているのか、終始イヤホンをつけたままやりとりしていたといいます。
「直接、工事の説明したい」女性がドアを開けると・・・
不審な男の訪問を受けた女性
「とにかく外に出てきてほしいというような。電線の工事をしてその説明をしたいからということで」
男から「直接面会したい」としつこく求められ、女性は不審に思いながらも玄関先に出て応対しました。
不審な男の訪問を受けた女性
「名札がついてなくて。なれなれしいというかそんな雰囲気でした」
「営業目当ての訪問であれば必要ない」と女性が伝えると、男は何もせず、立ち去ったということです。
不審な男の訪問を受けた女性
「その時は全然、まさか福岡まで広がっているとは思っていなかったので、そうだとしたらちょっと怖いなっていうのはありますけど」
目撃情報は百道・高取・西新 特定地区の戸建て住宅
警察によりますと、福岡市早良区の百道や高取、西新などでは10月に入り、大手通信事業者を名乗って戸建ての住宅を訪問する不審な男の目撃情報が6件寄せられ、今も同様の相談が相次いでいるということです。
警察「強盗の下見である可能性も」
福岡県警・早良警察署 生活安全課 蓮尾章課長
「関東の件は当然下見があったことは承知してますけれども、その関連につきましても、現在事実確認等を行っています。(強盗の下見である)可能性も含めまして、そういった犯罪を起こさせないためにも警察としても最大限の対応をとっているというところです」
身分証「持っていない」 住民に不安広がる
警察に寄せられた情報では男は住人に対し、「家を留守にする時間帯」や「車を使う時間帯」を質問。
住人が身分証の提示を求めると「持っていない」と答え、提示しなかったということです。
相次ぐ不審な男の目撃情報にこの地区の住民は不安の色を隠せません。
住人「いや、怖いですよね。息子も心配して何か対策しないといけないんじゃないって」
住人「庭とかがあんまり木が茂って暗かったりとかすると、よくないとか聞きましたので植木を切ることも予約いたしましたし、防犯カメラも何台か取り付けようかなと思っています」
名前を騙られた事業者は
名前を騙られた事業者はRKBの取材に対し、「従業員は訪問の際、社員証の入ったストラップを首から下げているため、身分を示すものを持っていないことは考えにくい」と答えています。
警察「必ず身分証を確認して」
福岡県警・早良警察署 生活安全課 蓮尾章課長
「訪問してきたら必ず身分確認をしてください。そして、安易に家族構成や連絡先、また不在の時間帯など個人情報については安易に答えないでください。おかしいなとか身の危険を感じたら警察への通報をよろしくお願いします」
相次ぐ不審な男の訪問。
警察は、相手の求めに安易に応じないよう呼びかけています。