29日午前9時、台風21号は勢力がさらに強くなり、大型で「強い」台風に。台湾横断後は、勢力が弱まるものの、アメリカの機関が、日本上陸の予報を出しています。
日本やヨーロッパの予報では、日本接近前に台風は低気圧に衰えるとなっています。ただ、この場合も台風がもたらした湿った空気の影響で、連休前半を中心に雨のおそれがあります。
今週末から3連休前半を中心に台風の影響
29日(火)午前9時、台風21号は大型で「強い」台風へとさらに勢力が強くなりました。
このあとも、高い海水温の影響で31日(木)には中心気圧が925ヘクトパスカルまで下がり、非常に強い台風にまで発達する見込みです。
ただ、その後、台風は台湾を横断するため、陸地との摩擦の影響で、勢力がかなり衰弱するとみられています。台湾横断後の11月1日(金)には中心気圧が990ヘクトパスカルまで弱まります。
日米欧の予報に違い
ここまでの進路は、気象庁、アメリカ海洋大気庁、ヨーロッパ中期予報センターの、日米欧の3つの機関で同じような予報となっています。
違いは、その後の進路です。
日本とヨーロッパは、九州の西の海上で台風は温帯低気圧になると予報しています。
一方、アメリカは弱いながらも九州直撃の予報を出しています。
いずれにしても、今週末からの3連休前半を中心に、天気が崩れるおそれがありそうです。
秋雨前線を刺激し、警報級の大雨のおそれも
日本に近づく頃には台風が温帯低気圧になっていたとしても、熱帯由来の暖かく湿った空気を持ち込むため、日本付近に停滞している秋雨前線を刺激して大雨になるおそれもあります。
1日(金)~2日(土)にかけて、特に西日本を中心に雨量が多くなり、東日本でも雨脚の強まる所がありそうです。
なお、九州や四国、北陸では、2日(土)に大雨警報が発表される可能性は30パーセント程度の中となっています。今後の台風や大雨情報にもご注意下さい。
その後、温帯低気圧は3日(日)には日本の東海上へと進む見込みで、西から次第に天気は回復へと向かうでしょう。
4日(月)は西日本や東日本で晴れる所が多くなる見込みです。
RKB気象予報士 龍山康朗 RKB気象予報士 横尾慎哉