台風21号から変わる温帯低気圧の影響で、11月2日(土)にかけて西日本から東日本では季節外れの大雨となる見込みです。1日からのわずか2日間で、平年の11月1か月分を大きく上回る雨が一気に降り、災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。
温帯低気圧あす本州付近を通過
大雨の原因は、台風21号からかわる温帯低気圧です。台風21号は昨夜(10月31日)に台湾付近を通過したことで急速に衰弱しました。2日未明までに本州付近にのびる前線と一体化して温帯低気圧に変わり、本州付近を東へ進むでしょう。
2日(土)西日本から東日本は「警報級」大雨おそれ
温帯低気圧に流れ込む非常に湿った空気の影響で、11月2日(土)は、東日本から西日本の広い範囲で警報級の大雨となるおそれがあります。
中でも、長崎県や佐賀県、福岡県、山口県、熊本県など九州北部では、警報級の大雨となるおそれが「高く」なっています。
各地の大雨ピーク
九州の大雨のピークは「2日午前中」でしょう。局地的に1時間に70ミリの非常に激しい雨が降り、総雨量が多い所で200ミリから300ミリ近くになるおそれがあります。
土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。また、低気圧の通過時には暴風となり、海上は高波に警戒が必要です。
中国地方の雨のピークは、「2日昼前から夕方ごろ」にかけてでしょう。多い所では1時間に40ミリの激しい雨が降る見込みです。
四国・近畿の雨のピークは、「2日昼過ぎから夕方ごろ」でしょう。高知県など太平洋側では1時間に70ミリの非常に激しい雨が降り、急激に災害の危険度が高くなるおそれがあります。
東海・北陸の雨のピークは、「2日夕方から夜のはじめ頃」でしょう。足早に雨雲は通り抜けますが、雨脚が強まる所がある見込みです。能登半島地震の影響により地盤が緩んでいるおそれもあり、少ない雨でも土砂災害が起こることがあります。
関東甲信の雨のピークは、「2日夜」です。3日(日)に日付が変わるころになると、雨雲は東へ離れて、次第に雨はやむ見込みです。
RKB気象予報士 橘高香純