福岡市内で先週から、イノシシが相次いで出没しています。
昨夜も住宅街で見つかっていて、警察が近づかないよう注意を呼びかけています。なぜこの時期に多く出没しているのでしょうか?
通勤通学時間帯に襲われケガをした人も
11月1日(金)午前8時過ぎ、福岡市内で撮影された映像。
イノシシが歩道から車道へと歩いている様子が映っています。
近くには制服姿の学生も…。
この時間、福岡市東区の松島小学校付近で、イノシシを目撃したという通報が10件ほど相次ぎました。
警察によりますと、60代と40代の男性がイノシシに襲われてけがをしたということです。
「川を泳ぐイノシシ」警察官が目撃
RKB 高田佳明 記者
「あちらのマンションや小学校があるあたりでイノシシの目撃情報が相次いだのですが、その後警戒中の警察官はこちらの川を泳いでいるイノシシを確認したということです」
また1日の正午ごろには箱崎ふ頭でも、60代の男性と、警戒に当たっていた男性警察官がイノシシに襲われ、けがをしました。
10月下旬以降、住宅地に出没
福岡市東区では3日午後11時40分ごろにも千早の城浜団地付近でイノシシが徘徊していると110番通報が相次ぎました。
けが人の情報は入っていないということです。
また10月30日には福岡市城南区梅林でも体長およそ1メートルのイノシシが出没。
さらに10月31日の夕方には福岡県久留米市の住宅街で、歩いていた4歳の女の子と50代の男性がイノシシに襲われ、軽いけがをしました。
鋭い犬歯を持つイノシシ
イノシシは、鋭い犬歯を持ち、その歯は鋭利な刃物のような形状をしていて危険です。
跳躍力は1メートル以上あり、およそ1メートルのガードレールを飛び越える能力を持っています。
また、鼻の力が非常に強く、50~70キロのものを動かす力があるということです
学習能力が高く、慎重で、昼夜を問わず活動し、雑食です。
なぜこの時期に出没
福岡県内で相次ぐ、イノシシの出没。なぜこの時期に増えているのでしょうか?
福岡市動物園によると、ふたつ理由があるといいます。
・秋から冬にかけて、若いイノシシの行動範囲が広がる
・市街地にエサになるものがある
イノシシ被害が多い福岡県
実は福岡県のイノシシ被害は全国的にも多く、2016年度から今年9月までに被害にあった人の数は全国で4番目に多い34人。
さらに、2022年度の農作物被害は全国で最も多い2億9000万円あまりでした。
イノシシに出会ったら
刺激せずに離れる、大声を出さない、見つけても近づかない、ことが重要です。