福岡県春日市の女性が息子や証券会社の社員を名乗る男らから「脱税で逮捕されるかもしれない」などと脅され、計300万円をだまし取られる詐欺被害に遭っていたことがわかりました。
警察によりますと、7日、福岡県春日市に住む無職の女性(77)に男の声で電話がありました。
電話口の男が咳をして体調が悪そうな声を聞いた女性が息子の名前を呼ぶと、男は「母さんの口座に証券会社から300万円振り込まれるのでそのまま預かってほしい」と伝えました。
その後、証券会社の社員を名乗る男から女性に電話があり、「息子さんは脱税しているので逮捕されるかもしれない」と言われました。
さらに、再び息子を名乗る男からの電話で「弁護士事務所で国税庁に210万円振り込むように言われた」と伝えられます。
8日午後、またも息子を名乗る男から「相談した弁護士事務所が今から200万円を受け取りに行く」と電話があり、女性は自宅にあった現金200万円を封筒に入れ、約10分後に自宅を訪れた弁護士事務所の職員を名乗る男に手渡しました。
9日にもう一度息子を名乗る男から電話があり、「もらったお金では足りない。いくらまで出せるか」と聞かれた女性は「100万円は出せる」と答え、銀行で引き出した現金100万円を再び自宅を訪れた弁護士事務所の職員を名乗る男に手渡します。
直後、不審に思った女性が息子に電話をすると、息子は「今ゴルフをしている」と返事をしました。
被害に気づいた女性が現金を渡した男を車に乗って捜したところ、自宅の近所で男を発見し、車に乗るよう求めましたが、男は逃走。
女性はそのまま近くの交番に行って通報し、被害が発覚しました。
警察は、「電話でお金の話はすべて詐欺」と注意を呼びかけています。