火災が発生して転覆した海上自衛隊の掃海艇は、下関を出港して日向灘で行われるアメリカ海軍との共同訓練に向かう途中でした。
掃海艇とは、船舶が安全に航行できるように 太平洋戦争中、海に投下された機雷や不発弾などを捜索して除去する船で今も関門海峡などでの任務に使われています。
爆音と共に吹き上がる約100メートルの水柱。
去年12月に北九州市若松区の沖合で実施された機雷の爆破処理の様子です。
関門海峡周辺には多くの爆発物が沈んでいるとされています。
海上自衛隊によりますと、機雷は、海上交通の重要ルートだった関門海峡を封鎖するため太平洋戦争中にアメリカ軍が投下したものだということです。
この処理を担っているのが海上自衛隊・下関基地隊の「掃海艇」です。
「掃海艇」は海中の機雷を除去する船で、磁気を感じて爆発する機雷から船を守るため船体を木で作っています。
エンジンも磁気を帯びないようアルミ合金などが使われています。
かつて、掃海艇から潜水士が海に潜り 直接、爆発物を仕掛けて処理をしていた機雷。
現在は、遠隔操作で機雷を爆発させて処理する「水中処分具」と呼ばれる専用の機械を使うなどして処理されています。