チームの状態はいい 前節の勝利が大きい
増本監督「コンディションは悪くないと思います。ここから試合に向けてどれだけ上げていけるか、トレーニングの中でしっかり調整していきたい」
今シーズンも残り2試合。現在8位のギラヴァンツ北九州は、6位までに入れば、J2昇格プレーオフに進出できる好位置につけています。
現在6位との勝ち点差はわずか「1」、チームを率いる増本監督にとって集大成をみせる大舞台です。
就任1年目の増本監督 最初のテーマは「チームの土台作り」
今シーズンが就任1年目の増本監督は去年J3で最下位に沈んだチームの立て直しからのスタートでした。若い選手中心のギラヴァンツ、チーム再建のためには「プロとしての意識を高めること」が最善と考えました。
増本監督「『土台』をしっかり固めていかないと上に何を積み上げても、すぐに崩れてしまうと思ったので、まずは、そのベースの部分をどうやって高めていくか、ピッチ内外のところで気をつけてやってきた所ではあります」
勝ちが遠いシーズン序盤
チームの『土台』を築きながら走り出したシーズン、ホームで迎えたJ3開幕戦は白星で飾ることが出来ませんでした。4月10日の琉球戦では、3年目・25歳、ディフェンダー長谷川が今シーズン初ゴール、増本体制になって初めて、ホームでのリーグ戦に勝利します。
しかし、その後はなかなか勝利を積み上げることが出来ず、12試合でわずか2勝と苦しみます。
増本監督「課題は間違いなく得点力ですよね。僕が来る前からもそうだったと思いますし、得点力というのは中々、形になってこないなというのは思っていました」
チームの守備力の強化
12試合で8得点、1試合平均1点に届かない状態…。得点力が上がらない中でチームに求めたのは相手にシュートを打たせない『守りを徹底するハードワーク』でした。
ターニングポイントとなったのが5月6日の岐阜戦、PKで得た1点のリードを守り切り、競り勝つと、そこから9勝4分け、苦しんだチームは一気に生まれ変わり、13戦負け無しという好調ぶりで順位を5位まで押し上げました。
増本監督「前線からの守備というのがかなり効いていて、最後にボックスに入られることがかなり少なかった。そこが良かったと感じています」
永井選手(背番号10)「シーズン開幕した当初は自分の動きにパスが合わなかったり、コミュニケーション不足というか、うまくチーム的に攻撃がはまらなかったり、そういう部分がたくさんあったんですけど、皆でご飯に行ったり、チームの仲の良さはトップレベル、それが試合に上手く出ているのかなと思います」
好調から一変、のしかかるプレッシャー
意思の疎通を図るようになった夏場、永井は2度の3試合連続ゴールを決めるなどチームを牽引しました。
しかし、残り試合が少なくなってくると次第に「勝たないといけない」というJ2昇格へのプレッシャーが選手たちにのしかかります。後半戦に入り3連敗を喫するなど、徐々に順位を下げていったギラヴァンツ、そんな選手たちに増本監督は声をかけました。
増本監督「今、自分が出来る自分が持っているものを100%発揮して戦っていくものだよね。試合は出来ないことを出来るようになるかどうかっていうのを表現する場所じゃないよね。というところを再確認しながらやっていって、今また、ちょっと良くなってきたのかなと感じています」
増本ギラヴァンツ集大成へ
今シーズン取り組んできた自分たちのサッカーを取り戻したギラヴァンツは、前節・讃岐戦では21歳の工藤や24歳のコウスンジンらの若い力で勝ち点3を勝ち取りました。残り2試合。勝てばプレーオフ進出が見えてくる大事な試合。まずは明日のホーム最終戦、長野との一戦に挑みます。
増本監督「僕もこの2試合、絶対に負けられない試合だということは分かっていますし、倒れるまで走り続けるしかないと思っているので、その結果で恩返ししていけたらいいなと思います」