北九州市で見つかった旧門司駅の遺構について、武内市長は一部を埋め戻して保存する考えを示しました。
北九州市・武内和久市長「工事に大きな影響を与えることなく、設計内容を変更することなく、遺構の一部分を残すということにしたいと思います」
北九州市の武内市長は21日、旧門司駅の遺構について会見を開き、機関車庫の基礎の一部を埋め戻して保存する考えを明らかにしました。
また、当時の建築技術がわかる基礎の一部を切り出し、新たに建設される複合公共施設でガラスの床下に展示するということです。
遺構について、市は記録保存したうえですべて取り壊す方針でしたが、イコモスは「ヘリテージ・アラート」と呼ばれる警告文を出すなどして保存を求めていました。
今回の市の決定について、日本イコモス国内委員会の溝口孝司副委員長は、「遺跡の根幹に関わる部分で、方針転換したことは大きな前進」と話しています。
機関車庫の基礎以外の部分については、11月中にも取り壊しが始まる予定で、複合公共施設の工事は来年度中に始める計画です。