この秋は記録的な高温で、11月に汗ばむ暑さの日もありました。ところが、ここにきて、季節は駆け足に。11月後半は急に寒くなり、本格的な冬の到来となりそうです。秋はどこへ?
9月、10月は統計史上最も高温 11月前半も高温つづく
この秋は、太平洋高気圧(夏の高気圧)の勢力が衰えず、まるで夏が続いているかのような暑さが続きました。この秋の気温をふり返ってみましょう。
9月は全国的にかなり気温が高く、1946年の統計開始以降、東日本と西日本では9月として1位、沖縄・奄美では1位タイの高温となりました。
10月もなかなか暑さが衰えず、北日本、東日本と西日本ともに10月として1位の高温に。東京都心は19日に30.1度を観測し、統計開始以来、最も遅い「真夏日」の記録を更新しました。
そして、11月前半も暖かい空気に覆われて全国的に平年よりも気温が高く、西日本では最高気温25℃以上の夏日の日もありました。
11月後半は急な寒さに注意 断続的に寒気が南下
しかし、ここにきて、季節が急加速する見込みです。11月後半は日本付近に断続的に寒気が南下し、北風が吹いて身に染みる寒さが多くなりそうです。
23日(土)~24日(日)にかけては、上空約1500メートルでマイナス6℃以下(平地でも雪の目安)の寒気が東北北部まで南下するでしょう。
さらに、来週後半は再び真冬並みのマイナス6℃以下の寒気が西から流れ込む見込みです。
今週末と来週後半は師走の寒さ
今週末と来週後半は師走の寒さとなるでしょう。
札幌には雪マークがついています。雪マークがついていない東日本から西日本でも山沿いでは雪が降る所があるでしょう。
今年の秋は過ごしやすい気温の日が少なく、夏のような暑さから一転して、急に冬へと季節が移り変わりそうです。
暖かいコートや布団の準備、車の冬装備など、本格的な冬の到来に向けた準備を進めてください。
RKB気象予報士 橘高香純