アメリカ・メジャーリーグで2年連続、3度目のMVPに輝いたドジャースの大谷翔平選手が全国の小学校に贈ったグローブ。
子供たちの手元に届いてから1年近くが経った今、どのように使われているのか調査しました。
グローブを通じて地元の少年野球チームに入部した児童もいました。
大人気の「大谷グローブ」
グラウンドでスポーツを楽しむ子供たち。
一部の児童が使っているのは、ドジャースの大谷翔平選手が全国の小学校に贈ったいわゆる「大谷グローブ」です。
福岡市西区の城原小学校では、2024年1月に届いてから全てのクラスを回った後、現在は職員室のそばに置かれていて、自由に使うことができます。
城原小学校 赤池潤 校長「届いた当初は、大谷選手と同じようなグローブを見たいとか使ってみたいとか大人気でした。地域の人たちも学校を訪ねる時に手に取って触ったり写真を撮ったりよくされていました。このグローブが近くにあることで、大谷選手が間近にいるような感じがしますね」
「特別感がすごい」様々な場面で活躍
学校生活の中でグローブが活躍する場面はさまざま。
1年の山田誉くんは、朝のホームルーム前などの時間に教員とキャッチボールをしています。
城原小学校1年 山田誉くん Qキャッチボールは楽しい?「最高です」
また、選択制で取り組むクラブ活動の授業では、野球形式のスポーツで守備に就く子供たちが「大谷グローブ」を使っていました。
男子児童(5年生)「とても使いやすいです」
男子児童(5年生)「大谷選手から届いたなんて信じられなかったです。やっぱ特別感がすごいです」
男子児童(5年生)「野球はめっちゃ楽しいです。グローブをもっと使って守備をしたりしたいです」
「大谷グローブ」を通じて新たな一歩を踏み出した児童もいます。
野球を始めるきっかけにも
城原小学校の子供たちが多く在籍する城少レッドスターズです。
4年の池田龍幸くんは体験入部を経て、2024年9月、正式にチームの一員となりました。
城少レッドスターズ 池田龍幸くん「大谷選手に憧れてというのもありますし、お父さんとかお母さんが野球を見ていたというので影響されて。グローブが学校に来たから野球をやってみたいとは思いました」
最近は年間の入部人数は3人程度だった城少レッドスターズですが、2024年度は池田くんを含めてすでに7人が加入。
実はこのチームでも「大谷グローブ」を活用する機会があるといいます。
城少レッドスターズ 青木佳祐 監督「うちの体験会でも、学校からグローブを使っていいよと言われて活用させていただいています。体験をちょっとしたいんですけどと、今年だけで10件以上問い合わせはあっています。かなり多く問い合わせはいただいています」
”大谷効果”で小学生の野球人口増加か
全日本軟式野球連盟によりますと、2023年度の小学生の登録人数は、集計を開始した2017年以降、初めて前年度を上回りました。
23年3月のWBCで侍ジャパンが優勝したことが要因として挙げられますが、24年度も「大谷グローブ」に加え、大谷選手自身の活躍で、小学生の野球人口増加が見込まれています。
城少レッドスターズ 青木佳祐 監督「約10年前の最初の時は、部員が全体で7~8人になった時代もありますし、それに比べてここ1~2年は30人以上ずっといるので、前に比べればかなり増えたと思います。世界で大谷選手が活躍してくれて目指す選手が増えてくれれば、私たちも本当にうれしい限りです」
大谷選手に憧れて野球を始めた池田くん。
理想である大谷選手に近づけるよう今はバッティングに力を入れているそうです。
城少レッドスターズ 池田龍幸くん「大谷選手みたいな選手になりたいです。たくさんホームランを打てるようになりたいです」
子供たちが野球に興味を持ったり、クラブチームに入部したりするきっかけになっている「大谷グローブ」。
来年以降の大谷選手自身の活躍で、今後、さらなる注目を集めるかもしれません。
城原小学校 赤池潤 校長「また来年、大谷選手がピッチャーで復活すれば、グローブは子供たちがより使ってくれるんじゃないかなと思うので、それを楽しみにしたい。大切に使わせていただきたいと思っています」
子供たち「野球しようぜ!オーッ!」