去年6月、福岡県水巻町で、殺意は無かったものの知人と共謀して知人の姉を殺害し通帳や印鑑を奪ったなどとされる48歳の女の裁判です。25日と26日に行われた被告人質問で、知人との関係について女は「支配者と従う人のような関係」「現金を受け取るよう脅されて返せなかった」などと話しました。
起訴状などによりますと小倉北区の無職・岡村恵美被告(48)は去年6月、殺意は無かったものの辻和美被告(52)と共謀して福岡県水巻町に住む和美被告の姉つぐみさん(当時52)宅でつぐみさんの首を圧迫して殺害し、通帳3冊や印鑑を奪ったとされる強盗致死などの罪に問われています。
これまでの裁判で弁護側は「強盗することに岡村被告が合意していたとは言えない」などとして強盗致死の罪について無罪を主張しています。
25日と26日に実施された被告人質問で、検察側は、受け取った現金の使い道について質問。
岡村被告は「娘と息子に40万円ずつ分けて残りの10万円を私がもらい、生活費などで全て使い切った」などと述べていました。
一方、弁護側は、和美被告との関係性について質問。
岡村被告は、「言うことを聞かなければ家族を拉致したり殺害したりすると脅されていた」「およそ20年間支配者と従う人のような関係だった」と答えたうえで「現金を受け取るよう脅されて返せなかった」などと話していました。
岡村被告への判決は、12月12日に言い渡される予定です。
岡村被告が共謀したとされる和美被告は、今年8月、強盗殺人などの罪で福岡地検小倉支部から無期懲役の判決を言い渡されました。(その後控訴)
その裁判で和美被告は”逮捕されるまで約20年、睡眠不足になるほど続けた売春では、その収入の大半を岡村被告に送金した”などと証言していました。