西鉄は3日、現金を使えない完全キャッシュレスバスの実証運行を始めました。
運賃の支払いを円滑にすることで定時性の向上を狙います。
福岡市天神のソラリアステージ前のバス停では、3日午前、西鉄の社員が利用者にチラシを配り、完全キャッシュレスバスの実証運行開始を知らせていました。
西鉄 自動車事業本部 古屋永吉 課長「完全キャッシュレスバスの実現に向けてどのような課題があるか、またその課題をどのように解決していくか、そういったものを検証するために参加いたしました」
これは、国土交通省が実施する実証実験の一環で、全国18の事業者が参加。
西鉄は外国人や観光客の利用が多い2つの路線で3日から行っています。
対象となるのは、博多港国際ターミナルと天神や博多駅を循環するBRT路線と、福岡空港国際線ターミナルと博多駅を結ぶ路線で、原則として運賃の支払いに現金を使うことができません。
RKB 江里口雄介記者「バスの車内に入ってきました運賃箱を見てみると、現金のところには蓋がしてあります。」
西鉄によりますと訪日外国人の利用が増えたこともあり、両替に時間がかかるなどして、運行の定時性を維持するのが難しい状況になっているということです。
運賃の支払いには交通系ICカードのほか、クレジットカードのタッチ決済も利用でき、円滑に行うことで運転手の負担を軽減し、定時性を向上したい考えです。
利用客「浸透したらスムーズに乗り降りできるようになるのはいいなと思います」
訪日外国人「私たち外国から来た人はどうするの?」
記者「クレジットカードとか」
外国人「その方がいいですね。便利だもの。大体外国から来る人はみんなそれ持ってくるじゃないですか。」
西鉄 自動車事業本部 古屋永吉 課長「将来的には現金を取り扱うことによる様々な機器のコストが(キャッシュレスで)削減されることで、バス事業の経営性が改善するということにも期待しております」
実証運行は来年2月末まで実施され、西鉄は結果を検証した上で本格導入に向けて検討を進めていきたいとしています。