北九州市で中学生2人が殺傷された事件。
容疑者逮捕を受け、大きな不安が広がった地域には少しずついつもの風景が戻ってきました。
一方、事件現場には市民が献花に訪れるなど、悲しみは依然続いています。
登校控えた子どもは1万人超
15歳の少女の未来を奪った今回の凶悪な事件。
容疑者逮捕までの6日間、地域住民には大きな不安が広がりました。
事件のあとには子供たちの登校に保護者が付き添う姿も。
逮捕前、子どもを持つ親はこう話していました。
保護者「歩いていける距離だからこっちにも(犯人)がいるのかなとも思ったり。通学は1人では無理だなと思いますね」
保護者「一人で外にも出せないし、今までの日常が早く戻るといいなと思います」
北九州市内の小中学校や高校などでは事件が起きてから初めての登校となった16日、4100人あまりの児童・生徒が登校を控えるなど、容疑者が逮捕されるきのうまでに登校を控えたのは、延べ1万人を超えました。
公園から子どもの姿が消えた
普段、子供たちでにぎわう公園からも人の姿が消えました。
利用者「夕方になったらだいたいあの辺に子供たちが2、30人おるんですよ。子供たちがかわいそうよね、遊べんから」
福岡県警は最大で200人を超える警察官を動員し、24時間体制で警戒にあたりました。
逮捕から一夜明け登校風景もどる
そして逮捕から一夜明けたけさ。
事件があった現場近くの学校では、少しずつ普段の登校風景が戻ってきています。
保護者「安心しているですけど、一概に全部とは思ってない。危機管理がちょっと強くなりましたね」
外遊びを再開した幼稚園
地元の園児たちが懸命に捜査を続ける警察官に感謝を伝えました。
「ありがとうございました」
この幼稚園では事件のあと外で遊ぶことを控えていましたが、きょうから通常通りの対応に戻すことにしています。
山の手学院幼稚園 小野一臣園長「やはり子供たちから人が刺されたというのはとてもショッキングなことのようでした。やっぱり一番喜んでいるのが子どもたちで、それまでは限られた空間の中で生活していましたけど、やっと外で遊べたりとか、そういうことが今日からできるようになって」
「温かいものをあげたい」献花に訪れた人
事件現場にはきょうも献花に訪れる人の姿がありました。
「お茶ですねあたたかい」「寒い時期に亡くなられたあたたかいものをあげてぬくもってもらおうと思って」「同じ年が亡くなられたので心が痛い」