北九州市で中学生2人が刃物で殺傷された事件で、現場近くの男が逮捕されてから23日で4日が経ちました。
北九州市の学校では24日から冬休みを迎えますが、いまも欠席する子供が相次ぐなど影響が広がっています。
終業式では学校が注意呼びかけ
北九州市八幡東区の尾倉中学校で行われた終業式。
今月14日に起きた中学生2人の殺傷事件を受けて、子供たちに冬休み期間中の注意を呼びかけました。
尾倉中学校 高宮滋 校長
「今後あなたの身に危険がおよびそうな時、何か困った時には、すぐ近くの大人に伝えてください」
逮捕後も子供たちに不安広がる
事件では、刃物を持った男が突然ファストフード店に現れ、中学3年の中島咲彩さんを殺害、同級生の男子生徒にも深い傷を負わせました。
塾帰りの子供など多くの人が利用する場所で起きた今回の事件。
北九州市では容疑者が逮捕されたあとも、事件への不安から学校を欠席する子供が相次ぐなど影響が広がっています。
尾倉中学校3年 二木菜々子さん
「今回の事件はとても悲惨で、同じ中学3年生ということもあり、とても怖い思いだったので、自身も安全に気をつけて受験まで頑張りたいと思います」
事件現場に設置された献花台には、23日も手を合わせる人の姿がありました。
訪れた高校生
「歳が近い女の子が、夢半ばにして命を絶たれてしまったということにとても心を痛めていて、来ずにはいられなかった。ずっと一度手を合わせたかったという思いできました」
怒鳴り声・・・平原容疑者の人物像は
12月19日に逮捕された現場近くに住む平原政徳容疑者。取材を進めると、その人物像が徐々に浮かび上がってきました。
平原容疑者宅から聞こえた声 (2024年6月)「なんやこら!おい!なんやこら!」
(2024年5月)「しらねえーよ ああ!?ばかなんか あほ」
近隣住民に話を聞くと、半年前ほど前に、平原容疑者の自宅から拡声器を使って怒鳴る声が聞こえてきたといいます。
近隣の住民「頻繁に怒鳴り声とかは聞きました。」
近隣の住民「大声で怒鳴っている」
近隣の住民「すごく『うわー』って怒鳴り散らしてた」
出前店の店主が感じた”異変”
さらに平原容疑者が、事件2日後の12月16日から3日間、同じ店から続けて出前を取っていたことがわかりました。
逮捕前日の平原容疑者の様子について店主はー。
「砂場」店主 松村建行さん
「おかしかった。ビール片手に受け取りにきたし、その時ちょっと目がうつろやったです。瓶ビール開けてそのままやった。靴が散乱しとるところにビールが落ちたから、割れんやったですけどね。ちょっとビールがこぼれて拾っていた」
面識がないとみられる中学生2人をなぜ襲ったのか。
依然として動機は明らかになっておらず、警察が平原容疑者から話を聴くなどして詳しく調べています。