福岡市の水族館「マリンワールド海の中道」。
4日に死んだ国内唯一のオスのラッコ「リロ」を悼み、多くの人が訪れています。
リロが私たちに残してくれたものとは。
「上を向いて貝をカチカチ、かわいかったね」
ファン「20回くらいきた」「かわいかった」「かなしい」
「10月に来てそのとき人だかりがあって見られなかったので、きょう見ようねって来たけど、もう死んでしまったので、残念だったね」「上を向いて貝をカチカチってするのがかわいかったですよね」
「年3回ぐらいは見に来られたら見に来ていました」「ゆったり泳いで、おじさんみたいに寝ている時もあって、かわいいなって思ってました」
マリンワールドの人気者だったリロ。
和歌山県の水族館で生まれ5歳の時にマリンワールドにやってきました。
国内で飼育されているラッコのなかで唯一のオスであったため、”イケおじラッコ”として愛されてきました。
そしてリロといえば・・・
日本戦の勝敗を予想したリロ
「リロくん、どっちが勝ちますか~」
オリンピックなど世界的なスポーツイベントでは日本戦の勝敗を予想する姿も人気を集めました。
2022年のサッカーワールドカップの時には、あえてスペインの勝利を予想し、「油断大敵」と気を引き締めました。
国内のラッコは2頭のメスのみに
リロは17歳で、人間の年齢では70代から80代くらいでした。
日本でラッコはピーク時には122頭が飼育されていましたが、絶滅危惧種として国際取引が規制されて減少。
リロが死んで、国内の水族館で飼育されているラッコは三重県・鳥羽水族館の2頭のメスのみとなりました。
『ありがとう』という気持ちでいっぱい
訪れたファン「リロくんが死んでしまってあと2頭しかいないってことなので、本当にさみしいです」「ありがとうですよね。楽しませてくれて今まで」
マリンワールド海の中道 学芸員 安達彩さん「ラッコの魅力を発信してくれたということと、お客さんにたくさん笑顔を与えてくれたというところで、リロには『ありがとう』という気持ちでいっぱいです」
献花台は当分の間、設置されるということです。