日本時間の21日未明、アメリカの第47代大統領に就任したトランプ氏。「就任初日だけは独裁者になる」と公言していた通り、多くの大統領令が署名されましたが、今後、私たちの生活にどのような影響が出るのでしょうか?
就任式で「アメリカ第一主義」を改めて強調
アメリカ トランプ新大統領
「アメリカの黄金時代が今始まる」
「ただシンプルにアメリカを第一に考える」
日本時間の21日未明に行われたトランプ氏の就任式。就任演説では、「アメリカファースト」を改めて強調しました。
司会者「次は気候変動のパリ協定からの離脱です」
観客「わー」
トランプ新大統領「バイデンがこんなことをやると思える?思えないでしょう?」
就任式後のイベントでは、支持者の前で気候変動対策の国際的な枠組み、「パリ協定」から離脱する政策などに署名。前政権からの大幅な方針転換となりました。
「トランプ大統領就任」福岡での受け止めは
初日から「トランプ流」全開となった就任式に福岡の人は・・・。
女性「くせ者。日本どうなるんだろう、結局トランプさんの協力がないと日本成り立たないから。どこでどう態度が変わる分からない」
Q.石破総理の外交は?
「だめだと思っています」
男性「トランプ大統領はわがまま坊主みたいな感じがするんですけれどね。あまり期待していないけれど騒がせないような感じで穏便にいければいいんじゃないでしょうか」
男性「2期目をやるというのはそれ相応の実力があっての裏付けだと思うので、いろいろ批判はあるけれど今後どのように変わっていくのか様子をみたい。混沌としてる日本の経済も変わっていくんじゃないかなという思いもあります。期待感ですね」
九州経済への影響は「追い風」と見る専門家も
九州にはどんな影響があるのか。地域経済の専門家は、自動車輸出産業にとって「追い風になる」と見ています。
長崎県立大学 鳥丸聡教授「日本のメーカーのハイブリッドやプラグインハイブリッド、これはただでさえアメリカで人気になっていて、EVにいった人たちもまた戻ってくるという感じになっているので、需要がより増えてしまうんじゃないか。向かい風どころじゃなくて追い風が吹くような感じさえしてきている」
経済界は警戒強める
一方、経済界は、日本に関税がかからなくても国内でマイナスの影響が出るおそれがあると警戒を強めています。
九州経済産業局 星野光明局長「関税をどこの国にどうかけていくかという具体的な措置がまだ明らかになっていない。関税の話が全世界的にどういう風になって全世界の市場のニーズが落ち込んでいけば、輸出部分は良くなくなってくる可能性はある。下振れリスクということで考えていかなくちゃいけない」
「多様性の実現」撤回 日本への影響危惧する声も
トランプ新大統領「本日から連邦政府が認める性別は男性と女性2つのみとする」
一方、就任演説の中でこのように発言したトランプ大統領。多様性の実現に向けて進めてきた政策を撤回しました。
男性「性別が男性と女性だけしか認めない。いま世の中的にトランスジェンダーとかあるがそれを無視した発言があったので、過激な発言が多いなと思った」
この発言に対し、同性婚の実現を目指して活動する弁護士は・・・。
阿蘇法律事務所 森あい弁護士「国のトップがこういうメッセージを出してしまうということで、差別をしていいとか攻撃をしていいとかいうメッセージを与えてしまっているんじゃないかとすごく心配です。アメリカと日本はかなり近い国だと思うんです。アメリカの政治もですし、企業も最近、多様な人々を包括するような企業としての施策から後退するようなことが出てきてますけど、そういった動きが日本にも出てこないか心配です」
就任初日からアメリカ第一主義の政策を次々に打ち出したトランプ大統領。その予測不能な発言や振る舞いに世界中の警戒感が高まっています。