1月に入り、鳥インフルエンザの発生が急増しています。
この鳥インフルエンザの流行は、たまごの価格にどう影響するのでしょうか。
農水大臣「まだ大きな値上がりにはつながっていないが・・・」
江藤拓 農林水産大臣
「(鳥インフルエンザは)過去に経験のない右肩上がりっていうんじゃなくて、もう垂直上昇に近いぐらいの発生状況。まだ大きな値上がりには繋がっておりませんが、このトレンドが続けば、かつて我々が経験した(鶏卵卸売価格が)350円、そういう状況も考えられる状況にあります」
江藤農水大臣は21日、会見でこのように述べ、卵の市場価格について「業界と意思疎通して、上昇を抑える努力はしっかりやっていきたい」と話しました。
鳥インフルエンザの発生は、年明けから急増していて1月だけで5つの県、26か所で発生。およそ496万羽が殺処分の対象となっています。
卵の価格 3か月の推移
たまごの価格は、去年11月初め、270円でした。12月は280円に。年末はクリスマスやおでんなどで消費量が増えるため毎年高くなる傾向にあります。
そして今月に入り230円まで下がりますが、22日時点では250円と再び上昇しています。
近年、たまごの価格が最も高かったのは2023年。
2022年に144円だったのが、2023年3月には345円に。
2024年に175円までいっきに下がりましたが、去年1年間の間に100円上がりました。
鳥インフルエンザ発生時期と卵の価格
卵の価格が最も高かった2022年度。1月は、19か所で鳥インフルエンザが発生し、457万羽が殺処分の対象になりました。
今月(2025年1月)は、この年を上回る26か所で鳥インフルエンザが発生し、496万羽が殺処分の対象です。
ハンバーグオムライスの人気店は「見守るしかない」
たまごを大量に使用する飲食店は不安を募らせていました。
福岡市博多区の「はんばーぐとおむらいすのお店いくら」。
一番人気は、ハンバーグの上にフワフワのたまごを乗せたハンバーグオムライス。
多い日には1日300人が訪れます。
「はんばーぐとおむらいすのお店いくら」丸上真 マネージャー
「1日最低400個以上は使います。ハンバーグにも卵は入るので使用量が増えるので」
平日でおよそ20キロ、週末には50キロ以上のたまごを使用するといいます。
「はんばーぐとおむらいすのお店 いくら」丸上真 マネージャー
「価格は落ち着いてきているけど、安いころには戻っていないので。高い水準をずっと保ったまま、卵自体は下がり切ってはいないですね。高いと困ります」
たまごの仕入れ価格も値上がり
たまごの仕入れ価格は現在10キロ当たりおよそ4000円。
1年前から1000円値上がりしています。
そうした中で、鳥インフルエンザの流行が起きています。
「はんばーぐとおむらいすのお店 いくら」丸上真 マネージャー
「生産数が落ちるとどうしても上がってくるものなのでその辺はちょっと社会情勢に左右されるところなので見守るしかないです価格が上がらないように祈っています」
福岡県への影響「ほぼでていない」
たまごの価格は、今後どうなるのでしょうか。
福岡県・畜産課よると、今月、価格が上がっている要因は去年夏の猛暑により産まれるたまごの数が減少したことによるもので、福岡には鳥インフルエンザの影響は「ほぼでていない」ということです。
その上で、今後福岡エリアで鳥インフルエンザ発生したら影響が出る恐れがあるとしています。