1月23日は花粉対策の日です。春の花粉対策は1月、2月、3月がポイントだ、と覚えやすいように、花粉問題対策事業者協議会が1月23日に制定しました。
今年の花粉の飛散は全国的に例年より多いと予想されています。
花粉シーズンに備え、早めの対策を心がけてください。
今年の花粉は例年より多い予想
花粉の飛散量は前年の夏の天候によって決まります。
前年の夏、「気温が高い」、「降水が少ない」、「日照時間が多い」と、光合成が盛んになり、スギ花粉の発生源となる雄花の着花量が増えるのです。
去年の夏は全国的に気温が高く、特に西日本や東日本で夏の平均気温が過去最高となりました。
去年11月~12月に行われた環境省によるスギ雄花の花芽調査では、西日本や東日本を中心に例年よりも雄花の着花量が多いという結果が出ました。
このため、この春はスギ花粉の飛散量が例年より多くなると予想されます。
「花粉400℃の法則」
花粉飛散開始の目安を知る手段の一つに「花粉400℃の法則」というものがあります。
これは、1月1日からの最高気温の合計が400℃に達すると花粉の飛散が始まる、というものです。
実際に計算してみると、23日までの最高気温の合計は、福岡239.1℃、大阪240.9℃、名古屋240.6℃、東京262.1℃、仙台160.1℃でした。
これにこの先の予想最高気温を足すと、400℃に達するのは、福岡、大阪、名古屋が2月8日。東京は2月4日で、仙台は2月下旬となりました。
この法則によると、約2週間後から西日本や東日本では花粉の飛散が本格的に開始となりそうです。
花粉飛散開始の定義は?
上記の「花粉400℃の法則」は、あくまで経験則からくる飛散の目安となるものです。
東京では1月8日から花粉の飛散が始まっているとの発表がありました。
花粉飛散開始の定義は、「1月以降にスライドグラスの1平方センチメートル内にスギ花粉が1個以上捕集される日が、原則として2日以上続いた最初の日」とされています。
例えば、ある日花粉が10個観測されたものの翌日には観測しなかった場合には、「飛散開始」は発表されません。
飛散開始の発表がなくとも各地ですでに飛び始めている可能性があるのです。
本格的に飛散が始まってからではなく、早めの対策を心がけてください。
RKB 気象予報士 横尾槙哉