衆院選も終わったばかりですが、リーダーに必要なことって何だと思いますか?動物たちの世界でも、強さや信頼など、様々な要素が大切なんです。
今回は群れのNO.1に注目です!
青木アナ:
「日本では私たち国民の代表を選挙で決めますが、群れで暮らす動物たちはどうやって、群れのNO.1を決めているのでしょうか?」
リーダーの決め方や求められる資質は、動物によって様々!動物社会の裏事情を深堀りします。
まずは、全17頭の群れで暮らすフサオマキザル。
フサオマキザル担当 二宮香澄キーパー:
「ナンバーワンはですね、みんなに慕われていて、強くて優しいっていうところですね」
青木アナ:
「かなりできた子じゃないと務まらない!」
二宮キーパー:
「ですね。今のNO.1シッポくんは」
青木アナ:
「どの子ですか?」
二宮キーパー:
「今左の前から3番目」
青木アナ:
「大きいですね、やっぱりひと際違う風格がありますね」
NO.1に就任して8年目、群れの最年長、25歳のシッポです。
二宮キーパー:
「なんか知らんふりして歩いているようで、結構群れ全体を後ろまで見られているんですよ。こっちでガチャガチャってなると、攻撃するわけではなく、間にさっと入って、オス同士の闘争を少し離すとか、そういうことをするのが見られますね」
過去の取材では、撮影カメラから群れを守ろうとしたのか?凄まじいディフェンス力を見せたことも。
二宮キーパー:
「弱いところを見せないっていうのがあると思います。ちょっとシッポくんが少し切り傷があったとか、そういう場合、私たち獣医さんと一緒に見るじゃないですか、確認したいので。そしたら、痛いところは隠して、結構威嚇します。最悪治療しないといけないことがあったら仕方なく、分離して治療はするんですけど、 なるべく彼のプライドを傷つけないように、私たちもちょっと(群れと)分かれたときにサッと消毒するとか。今のシッポがいることで、群れ全体が安定しているということからは、しっかり守ってあげる体制で頑張っています」
チンパンジー担当 平澤萌キーパー:
「あ、ロイ来てくれました、よかった!」
青木アナ:
「大きい!がっしりしてますね」
平澤キーパー:
「昔は結構やんちゃな、キャラクターでいうとジャイアン的なタイプだったみたいです。結構優しく群れをまとめる力があったり、誰か喧嘩してると間に入ったりとか、ちゃんと役目を担っている感じのリーダー、アルファオスです」
青木アナ:
「アルファオスって言うんですか」
平澤キーパー:
「そうですね、チンパンジーでは、 NO.1のオスをアルファオスって呼んでます」
チンパンジー、野生では大きな群れは100頭まで及ぶこともあるそうですが、とべでは1歳のスカイを含む7頭の家族で暮らしていて、父・ロイがアルファオスを務めています。
強さだけでなく、仲間からの信頼も大切だというアルファオス。
平澤キーパー:
「ロッキーとミライが生まれた時に仲良く遊んでたり とか、スカイが生まれた後もすごく上手に遊んでいるので、 力加減というか、そういうのも すごく分かってる良いアルファオスだなと思います」
オスは生まれたときからずっと同じ群れで過ごすため、オス同士の関係性がとても重要だというチンパンジー社会ですが…
平澤キーパー:
「赤ちゃんも男の子なので、どう成長していくか楽しみなような不安なような…今の時点でまあまあ肝が据わっていそうなので、ロッキーより上にいってしまいそう、あっという間に」
今後のスカイの動向に、目が離せません。
オス4頭、メス6頭のマントヒヒの群れでNO.1を張っているのは、二十歳のビンゴ。
NO.1たる条件は、至ってシンプルです。
青木アナ:
「どうやって決まるんですかNO.1は」
マントヒヒ担当 連有吾キーパー:
「これはもう力ですね。力が強いと、ちょっとわがままも利くし、周りもそのオスに対して気を遣うっていう感じ」
青木アナ:
「年齢も関係ない?力が強いものが一番?」
連キーパー:
「今いるオスの中では一番若い個体ではありますね。やっぱり 歳とってくると筋力が衰えてきて体も小さくなってきて、若い頃と比べても力強さはなくなってくるのかな と思います」
マントヒヒは、1頭のオスと複数のメスを最小単位にして群れを作っていくそうで、とべでも、カップルで過ごす姿が見られますが…
連キーパー:
「ちょっと大きい出来事があったんですけど、他のオスと一緒にいたメスを力で横取りしたことが…」
青木アナ:
「最近ですか?」
連キーパー:
「一番最近の」
青木アナ:
「じゃあ今激動の群れの関係性」
連キーパー:
「ですから今までそのメスと一緒にいたオスは1頭で、数日間はご飯もほとんど食べないとか」
青木アナ:
「ショックで?どの子ですか?」
青木アナ:
「メカ!寂しそうに見えるような気もしてきますね」
連キーパー:
「立ち直ってはいます!」
メカからメスを奪ったNO.1のビンゴは、なんと、4頭のメスをパートナーにしているそうです!ビンゴがハーレムを作る一方…
青木アナ:
「本当に立ち直ってます!?」
力が物を言う世界も、色々大変そう…
NO.1の在り方、シマウマは一味違うようで…
青木アナ:
「NO.1はどの子になるんですか?」
サバンナエリア担当 岡本こず恵キーパー:
「あそこで食べてる右側のアヤメちゃんですね」
青木アナ:
「メスなんですか?メスで、NO.1ってあるんですか?」
岡本キーパー:
「そうですね。野生の群れだと、オス、リーダー1頭いて、メスのリーダーもいるんですけど、とべ動物園ではオスとメスに今分けてる状態なので、この3頭のメスの中のリーダーで言うとアヤメちゃん」
青木アナ:
「シマウマは結構メスも立場が強いというか」
岡本キーパー:
「シマウマは、野生ではメスが移動するとき先頭にメスのリーダーが行って その後にみんなついて、一番後ろにオスのリーダーがついていく。行き先を決めるのが、メスのリーダー」
青木アナ:
「メスが群れの方向性を決めていくんですね」
岡本キーパー:
「どうぞついてきなさいぐらいな、どっしりしてる感じなのかなっていう感じはありますね」
警戒心が高いシマウマですが、運動場や寝室への出入りは最年長・18歳のアヤメ姐さんがほぼ必ず、先陣を切るそうです。
この日も、寝室の扉が開き、しばらくしてアヤメ姐さんが入ると、他の2頭も続いて帰宅!
岡本キーパー:
「すごく頼りにしてるんじゃないんですかね。アヤメが行ったら大丈夫っていう」
アヤメ姐さん、かっこいい!
力、信頼、優しさ、統率力…動物によって重視される要素は様々ですが、私たちも、NO.1たちに見習うところが多くありそうです!
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