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JAL松山初の女性支店長は現役CA!スチュワーデスの時代から見てきた航空業界の変化

南海放送NEWS 2024年11月28日 18時0分

この春就任した松山初の女性支店長は現役の客室乗務員。その仕事に密着し、女性活躍のヒントを探ります。

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こちらは南海放送に残る1964年の映像です。松山から大阪・伊丹空港に向かう飛行機。機内では乗客に飲み物を提供する客室乗務員の姿が映っています。

スチュワーデスからキャビンアテンダントへ。そして、キャビンアテンダントが航空会社の社長に。昭和、平成、そして令和…時代とともに航空業界における女性の地位も様変わりしてきました。

この春JAL松山支店に赴任、朝の日課は

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4月に、松山支店に赴任した澤田康子さん。松山支店初の女性の支店長です。毎朝スタッフに感謝の思いを伝えること。そしてデスク周りの掃除を済ませてから、業務を始めるのが日課だと言います。

Q.出社後の会話は日常?

日本航空松山支店 澤田康子支店長:

「はい日常です、してますよね?ね?ふふふ…必ず何かありがとうっていうことを私たち5人でこの支店をやっているので、コミュニケーション良く環境良くしないとお仕事が回らないし、お客様に良い提案ができない」

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何気ない会話を通じてお互いに関心を持つことでいざという時に声が掛け合いやすくなると言います。というのも…

澤田さん:

「初めましてという乗務員と一緒に、その日一日チームを組んでお客様に最高のサービスを提供する。それを毎日やってきていますので」

現役の客室乗務員でもある澤田さん。CAとしてのサービスの提供や乗客の安全管理と同様に、支店の業務でも“チームワーク”を大切にしています。

JAL支店ではどんな仕事をしている?

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松山支店のミッションは航空会社として培ってきたノウハウやネットワークを生かし、地域経済の活性化や課題解決に貢献すること。

日本航空松山支店 青野匡起 副支店長:

「大洲エリアでは本物を知る旅をテーマに、如法寺での座禅や写経体験」

この日は観光庁に採択された2つの観光ツアーのキックオフ会議。石鎚エリアと松山・大洲エリアで地元の自治体などと連携し、国内外から観光客を愛媛に呼び込むツアーを開発します。

澤田さん:

「事業がほぼ並行して進んでいくのがこの下期。きょう確認するのはスケジュール、私たち5人でどう動いていきましょうか」

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初めて女性のトップを迎えてスタッフたちは―。

青野副支店長:

「おもてなしであったり、支店の業務においても気配り 心配り、チームづくりにはすごく気配りしている」

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こちらは同じく客室乗務員としても働く営業スタッフです。

松山支店 JALふるさとアンバサダー 佐々木裕子さん:

「一番身近にモデルケースというかそういう先輩が目の前にいるということは大きな存在」

スチュワーデスと呼ばれていた時代から

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澤田さんが日本航空に入社したのは1991年。当時はまだ客室乗務員が「スチュワーデス」と呼ばれていた時代でした。

澤田さん:

「客室乗務員として入社した者は、その中で最後まで働き続けて退職を迎えるというのが通常だったと思う。ある意味 箱の中で自分がステップアップしていくんだという感覚があった」

その後、日本航空は2010年に経営破綻。再建を図りながら女性活躍の推進も進めます。

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2018年、澤田さんは客室の安全を所管する部署に異動。

澤田さん:

「今機内で、離陸するまでに皆さんにご覧いただく安全ビデオの作成にも携わりました」

そこに訪れたのが新型コロナの感染拡大でした。

「航空会社としての存在意義は何だろう。組織としてどうあるべきかというのをしっかり考える転換点だった」

そしておととし、澤田さんは徳島支店の支店長に。初めて畑違いとなる営業職に就きました。

「サービスと安全を経験した私が、営業の部分でできることは必ずあると上司も言ってくれたので」

JALグループでは女性管理職が全体の約3割に

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今年4月には客室乗務員出身の鳥取三津子氏が社長に就任。現在、女性支店長は澤田さんを含め全国で7人を数えるなど、女性の管理職への積極的な登用を進めていて、管理職全体に女性が占める割合は29.8%となっています。

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日本の空の玄関口 羽田空港。澤田さんの姿は第一ターミナルに隣接する施設にありました。

澤田さん:

「乗務員が出発のときに到着のときにブリーフィングをする。その便の安全のことサービスのことお客様のこと、すべてこちらで集まって出発の前に話す」

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この日、澤田さんは先任客室乗務員として羽田と旭川を結ぶ便に往復で搭乗します。

「この白を着ているものが客室の最高責任者機内におきましては機内の全体の責任者になるのでどの便においても全乗務員を指揮する役割」

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関係者以外立ち入り禁止の客室乗務員の一大拠点。澤田さんに案内してもらいました。

澤田さん:

「私たちの業務のサポートをしてくれる人たちが こちらにいる。安全のマニュアルやお客様の声を分析してサポートをしてくれているところ」

このフロアで働く天保 裕希子さん:

「マニュアル以外にもホテルの手配をする者でしたり復職者のサポート産休育休の方のサポートをする業務部もある」

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さらに…

「運行に関するサポートをしているところ。心臓部みたいなところ。スケジュールが急に変わったり乗務員に何かあったり飛行機が遅れてきて次の便が時間通りに飛ばない可能性があるときに、ここで全部スケジュールを入れ替えたりサポートをしている」

「どんどん可能性が広がっていく」やりがいに

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澤田さん:

「9時30分になりましたのでブリーフィングを始めます。おはようございます。最初に体調の確認をさせていただきます」

澤田さんをチーフにこの6人で旭川便を担当します。

「チーフのポリシーとして安全、揺れへの対策となっています。何かおかしいなと思ったりしたらすぐ躊躇なく声を出すということをしていきたい」

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運航上の安全や機内サービス、それぞれのスタッフが今回何を目標に設定してフライトをするかなどコミュニケーションを重ねます。

現在は支店長の仕事をメインにしている澤田さん。客室乗務員の資格を維持するため、半年に1度は乗務し、専門知識の試験も受けていると言います。

「どんどんどんどん可能性が広がっていく。私がやりたいことも新しく見つけられるし、仕事が増えていくのでそれが非常に楽しいというかやりがいにつながっている」

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地上スタッフ:

「エスコート隣に18Hお連れ様いらっしゃるんですけど事前改札で車いす」

澤田さん:

「車いすですね、降りるときは?」

車いすに乗る人や遺骨を運ぶ人など、次々に入るお客の情報を地上スタッフと共有しながら快適な移動につながるよう準備を進めます。

澤田さん:

「では行ってまいります」

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今度は澤田支店長の姿は大洲市に。観光ツアーの企画のため、観光客が歩く道の安全性やそこから見える風景などを細かく確認していました。

「ここ通れるとまた雰囲気が見える景色が違うからどっちがいいのかな。お屋敷の全景を下から見た方がなんとなく良いかもしれませんね」

大洲と松山にインバウンド客を呼び込むための観光ツアーの商品開発のため、現地を自らの足で歩きます。

キタ・マネジメント 吉川晴敏 総支配人:

「火は使えないのであちらでお茶をたてていただいて、こちらでお点前をいただく。大洲のもともとある裏千家の先生にご協力いただき、こういうことが実現した」

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大正時代に建てられたこの歴史的建造物の茶室で、肱川随一の景勝地を一望しながらお茶を楽しむことにしています。

澤田さん:

「ぜひ事業をやる時もライトアップとか考えていただけると特別感を感じていただける。夜にお越しいただけるものが増えると(大洲)にお泊りいただけるので」

ツアー内容の更なる魅力化に向けアイディアを出し合います。

「今までの経験をいかして自分だったら何ができるか。どのようにして地域の皆様に喜んでもらえるか。自分の周りにいる人を笑顔にしたいということで、ずっと様々な部署でそれをできるように尽くしてきた」

“女性の登用”が目指すべきゴールではない

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33年にわたって、航空業界における価値観の変化を目の当たりにしてきた澤田さん。

女性活躍の時代から、国籍も宗教の壁も超え、あらゆる人に活躍のチャンスが求められる時代へと変化していると感じています。

「女性を登用するというのは単に手段であって、目指すゴールが女性登用ではない。それぞれの一人一人がこの会社の中でどういう風に輝けるか。ひとりひとりが本当にいろいろな才能を持っていると思う。性差の区別なく活躍できる場所、 環境、体制を作るのは本当に大切だと思っている」

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