環境省は、愛媛県だけに分布する高山植物「シコクイチゲ」を、希少種に指定する方針を示しました。
「シコクイチゲ」は、石鎚山系と赤石山系に自生する高山植物で、夏場に直径2~3センチの白い花を咲かせる、愛媛県の固有種です。
しかし近年、ササの侵入による生育環境の悪化や盗掘などにより数を減らしています。
こうした中、環境省は、絶滅の恐れがあるとして捕獲や譲渡が禁じられる「希少種」を定める有識者会議で、シコクイチゲを含む10種の動植物を新たに指定する方針を明らかにしました。
愛媛県の固有種が希少種に指定されるのは、今回が始めてです。
シコクイチゲは、環境省のレッドリストで近い将来、野生での絶滅の危険性が高い「絶滅危惧1B類」に分類されているほか、愛媛県独自のレッドデータブックでごく近い将来に野生での絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧1A類」に分類されています。