チョコバタークリームをチョコサブレでサンドしたスイーツが看板商品。松山市二番町に店を構えるチョコレート専門店です。きょう午後、チャンネル4のカメラが店を訪ねると…
ショコラトリーツムギ 亀田将太店長:
「高い。今までの値段と全然違うので」
店では材料となるチョコレートを仕入れ、スイーツを作っていますが…そのチョコレートの価格が去年の春以降、段階的に高騰していると言います。
亀田店長:
「ベルギーのチョコレートでこっちがベネズエラ産だが、両方結構、高級チョコにはなるので元々高かったが、大体1.5倍近くは値上げが入っている」
チョコレートだけでなく、小麦粉や砂糖、卵の価格も上昇。そんな中迎える今年のバレンタイン。
「値段が多分どこのメーカーも上がってきたりしていると思うので、そのときにチョコレートを贈る文化がどれくらい残っているのかな」
逆境の中、店がとった戦略は…
「既存の商品よりも値段をちょっと下げました」
主力商品「ショコラン」を去年11月にリニューアル。
亀田店長:
「プレーンの底生地を敷いていって、上をチョコレートのクッキーに変えて。そうすることによって余計(チョコ)クリームだったりガナッシュだったりの味が鮮明に分かるようになる」
さらに、サイズを小さめにして全体的なチョコレートの使用量を減らし、30円~40円の値下げに踏み切りました。
「おいしさはそのままで、いかに工夫して、値上げをそこまでせず、逆に値下げっていうことができたら、余計いいのかな。工夫やアイデアであったりでいつもと同じようにバレンタインを楽しんでもらえるように」
高値の悲鳴はこちらからも。松山市一番町にある今年で創業70年の老舗米穀店「岩田屋」です。
岩田屋 店主 岩田豊明さん:
「値段が高くなってますから」
私たちの食卓に欠かせない「コメ」の価格も高騰が止まりません。農林水産省の発表によると、卸売業者などに販売される去年産のコメの取引価格は、去年12月には前の年の1.6倍に。4か月連続で過去最高を更新しています。
岩田さん:
「もうおコメの値段じゃないぐらい」
市内の飲食店や道後のホテルにコメを販売している岩田さん。コメに混じった小さな小石などを取り除くため、二度三度と精米作業を繰り返すていねいな仕事が誇りです。
岩田さん:
「(しっかり精米すると)見た目も綺麗。自信もって商品は出している」
しかし、上昇した仕入れコストをなかなか販売価格に反映できておらず、経営を圧迫しているのが実情です。
さらに、コメの貯蔵庫を見せてもらうと…
「例年だったらびっしり入っているが、もう歯抜けみたいになっている」
県外産のコメの入荷が激減し、商品の確保も難しくなっているといいます。県内のコメ販売店でつくる組合の理事長も務める岩田さん。
「現に辞めた店もある。去年の暮れでやめた店も。もうコメがないということで。早く普通にコメが(市場に)流れるような状態になってほしい。値段が落ち着くように。消費者のみなさんもコメが高くなって大変だと思う」