注目のランナーや大会の見どころを紹介している愛媛マラソンスペシャル。きょうは、毎年アスリート枠で出場する、走る予報官です。
午前7時30分。職場の松山地方気象台に出勤したのは坂本啓さん(59)。坂本さんは、愛媛の日々の天気を予報する気象予報官です。
前日からの予報の確認に始まり当日の天気予報作成に向けた分析会議。急な大雨などの悪天候と重なると、帰宅が深夜になることもあるといいます。
坂本さんは、2013年に愛媛マラソンに初挑戦し、今年10年連続のアスリート枠で出場する、“走る”予報官です。
「愛媛マラソンのTシャツですね。グローブも違う年度ですけど、これは2017年のグローブ」
1キロ5分以内を目標に、平日も週3日出勤前の練習を欠かしません。
この日の気温は4.1℃。走る予報官 坂本さんの寒さ対策は?
「寒いとグローブしますけど、グローブの中にはカイロがあって」
大会当日は、スタートまでに体を冷やさないようお腹にもカイロを貼るといいます。
365日天気と向き合う坂本さんがランナーとして、一番気にしているのが“風の強さ”です。去年の大会では風速10m/sを超える風が吹き、坂本さんにとって厳しいコンディションだったといいます。
「10m/sあると瞬間的にはその1.5倍ぐらい吹くので、15m/sの向かい風というとすごいですよね」
海から吹く強い西風は後半、向かい風となってランナーを苦しめます。
「集団があれば中か後ろの方にいると、向かい風はだいぶ和らぐとは思いますけどね」
愛媛マラソンコースの気象の特徴もばっちり把握済みの走る予報官、今年は初めて愛媛マラソンに挑戦する入庁1年目の薬師寺さんとともに伊予路を駆け抜けます。
「もちろんしんどいこともあるんですけど、これが習慣化すると走るのが当たり前になってますね。これから先は走れればいいかなぐらいには思ってますね」
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