去年、愛媛県久万高原町で行われた県発注の土木工事で、入札価格に関する情報を漏らしたなどとして愛媛県の課長が逮捕されました。
官製談合防止法違反などの疑いで逮捕されたのは、県中予地方局建設部河川砂防課長の鈴木俊博容疑者(58)です。
滝口記者:
「去年こちらの急斜面で行われた土砂崩れ防止の対策工事で、県の職員と町内の業者との間で不正が行われていたということです」
県警捜査2課などによりますと鈴木容疑者は、久万高原土木事務所建設課長だった去年2月、久万高原町内の急傾斜地崩壊対策工事の一般競争入札で、非公表の価格に関する情報を元県職員で、松山市の会社員 宮崎裕文容疑者(61)に漏らした疑いがもたれています。
県警は宮崎容疑者と、宮崎容疑者からの情報を基に工事を落札した、久万高原町の久保建設の社長 久保陽生容疑者(61)、従業員の大西聖容疑者(42)を公契約関係競売等妨害の疑いで逮捕しました。警察は「捜査に支障がある」として認否を明らかにしていません。
職員の逮捕を受け、先ほど県は会見を開き、中予地方局の坂井克巳建設部長らが謝罪しました。
県によりますと、この工事の入札には合わせて4社が参加していて、県が設定した当時、非公表の調査基準価格3937万662円に対し、久保建設は3938万5000円で落札したということです。
滝口記者:
「青い箱を持った捜査員が事務所の中へ入っていきました」
そして県警は午後5時40分、久万高原土木事務所に家宅捜索に入りました。
警察は今後、鈴木容疑者らが情報を漏らした経緯や見返りがあったかどうかなど詳しく調べる方針です。
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