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大阪府内交通事故死127人 3年ぶりに全国ワースト脱却 都道府県別で昨年

産経ニュース 2025年2月11日 8時0分

大阪府内で発生した昨年1年間の交通事故による死者数が127人と、3年ぶりに都道府県別の全国ワーストを脱していたことが、大阪府警への取材でわかった。寝屋川署と布施署の管内では死者がゼロだった。それでも府内の死者数は全国で4番目に多く、依然として高い水準にある。自転車死亡事故は2年連続全国最多で、府警は自転車利用時のヘルメットの着用など、正しい交通ルールを伝える機会を増やすとしている。

府警によると、府内で昨年発生した交通事故は2万4780件(前年比1171件減)。死者は127人で、このうち65歳以上の高齢者が半数の60人(同21人減)だった。交通事故による死者は、令和3年は140人▽4年は141人▽5年は148人-。都道府県別で令和4、5年は全国ワーストだったが、昨年は東京都の146人が最多。大阪府の127人は、愛知県の141人、千葉県の131人-に続き全国で4番目に多かった。

高齢の歩行者が巻き込まれる事故が減ったことなどが、府内における全体の死者数減少につながったとみられるが、自転車死亡事故は昨年34件で、2年連続で全国最多だった。

自転車死亡事故が多発する状況を踏まえ、管内に4つの大学が所在する布施署では、地元の東大阪市などと連携。市民が自転車用ヘルメットを購入した場合、2千円を上限に費用の半額を補助する同市の制度を利用するよう広く呼びかけている。地域の交通安全自動車協会や「布施署警察官友の会」などの協力を得て、啓発イベントを丁寧に実施した結果、自転車が絡む事故は減少傾向にあり昨年は369件。過去10年間のうち、ピークだった平成27年と比べ34件減った。

1月29日には布施署の冨山浩次署長が、イベントの協力団体などに感謝状を贈呈。冨山署長は「多くの団体、市民の協力があり大きな成果をあげることができた。今後も事故をより多く減らすため、より多くのキャンペーンやイベントで注意喚起していきたい」と話した。

また同署は交通安全の啓発動画を1月に新たに作成しており、同署のホームページから視聴できる。(鈴木源也)

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