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ロシア国籍のハッカー4人を逮捕、日本など14カ国共同捜査 「8Base」幹部か

産経ニュース 2025年2月12日 16時42分

警察庁は12日、日本を含む14カ国の警察当局による共同捜査で、国際的なハッカー集団「8Base(エイトベース)」の幹部とみられるロシア国籍の男4人が逮捕されたと発表した。この集団は身代金要求型コンピューターウイルス(ランサムウエア)の「Phobos(フォボス)」の一種を使い、各国の公共機関や企業にサイバー攻撃を仕掛けた疑いが持たれている。

共同捜査を主導した欧州刑事警察機構(ユーロポール)の発表によると、逮捕されたのはいずれもロシア国籍のロマーン・ベレジュノーイ容疑者(33)、エゴール・ニコラエヴィチ・グレーゴフ容疑者(39)ら4人。滞在していたタイで9日、同国警察が身柄を確保した。犯行に使われるなどした27台のサーバーも停止した。

世界の400以上の企業や団体が標的とされ、日本では企業や自治体から印刷業務を請け負っていた情報処理サービス会社「イセトー」(京都市)も被害を受けたとみられる。業務を委託していた愛知県豊田市など複数の自治体が個人情報漏洩を明らかにしていた。

共同捜査では、警察庁が集団内で使用されていた暗号資産の情報を分析し、容疑者2人を特定。逮捕に貢献したという。

ランサムウエア「フォボス」を巡っては、同集団による犯行を含め世界で1千以上の民間・公共団体が被害に遭い、1600万ドル(約24億円)超の身代金が奪われているという。国内では令和2年以降、29都道府県で計約90件の被害が確認され、4年には大阪急性期・総合医療センター(大阪市)で大規模なシステム障害が発生していた。

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