韓国の拉致被害者家族でつくる「拉北者家族会」の崔成竜(チェ・ソンヨン)代表は29日、同日から在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の中央本部(東京都千代田区)前で予定していた拉致問題の解決を訴える集会の開催を断念したと明らかにした。主張を記載したビラをドローンでまく計画について、日本の関係当局の許可を得られなかったという。
家族会側は28日夜に日本に到着。29、30日に被害者情報などをまとめたビラを朝鮮総連側に渡し、受け取りを拒否された場合にはドローンを利用し、本部建物内への散布を試みる計画だった。ビラには横田めぐみさん(60)=拉致当時(13)=ら、日本人被害者の情報も記載されていた。
崔代表は産経新聞の取材に対し、日本到着後に関係当局からドローンを使用しない旨の誓約書を求められ、拒否したと説明。「拉致問題の解決を訴える日本政府の協力を得られず、失望している」と話した。