昨年の大みそか、大阪・心斎橋のビルに放火しようとしたとして、大阪府警は29日、現住建造物等放火未遂などの疑いで、大阪府豊中市緑丘の無職、村上勝宣容疑者(29)を逮捕した。府警によると、村上容疑者は事件直前までビル内の飲食店で働いており、店側とトラブルになっていた。「今は話すつもりはない」と供述しているという。
逮捕容疑は昨年12月31日午前1時20~55分ごろ、大阪市中央区東心斎橋のビルに侵入し、3階の水道管などの設備部分に火を付け、ビルを焼損させようとしたとしている。設備部分の一部が燃え、延焼はなかった。
当時、ビル内の4店舗が営業中で客や従業員など約350人がいたが、けが人はいなかった。
同ビル内では昨年12月31日午後11時半ごろにも不審火が発生しており、府警が関連を調べる。
府警によると、村上容疑者は事件数日前に店長らと客の忘れ物のイヤホンを巡って口論となり、「気を付けろよ」などと伝えて立ち去ったという。村上容疑者は、12月22日に客が店内に忘れた財布から現金を盗んだとして1月14日、窃盗容疑で逮捕されていた。