北九州市小倉南区のマクドナルドの店舗で、中学3年の男女が刃物のような物で刺され、同区の中島咲彩(さあや)さん(15)が死亡した事件で、福岡県警が19日、殺人未遂の疑いで近くに住む40代の男を逮捕した。近隣住民や被害者の同級生の保護者からは安堵(あんど)の声が聞かれた。
中島さんと小学校から同級生の娘を持つ父親(46)は、時折声を震わせながら、「この事件をうやむやにしてはならないと思っていたので、変な言い方だが、安心した。この数日間ずっと胸を締め付けられていた。犯人の動機を聞いても理解はできないと思うが、このような事件をなぜ起こしたのか話してほしい」と胸中を明らかにした。
犯行現場近くに住む無職の男性(82)は「サンダルを履いているということで、この近くの人間じゃないかと思って怖かった。このあたりは落ち着いた街だし、事件が発生して驚いていた。捕まってほっとしている」と話した。
幾野桂輔さん(49)も「まずは犯人が捕まってホッとした。仕事もあるので出かけないわけにもいかなかったが、この数日間は怖かった」と話し、「なぜ面識がなく恨みもない人間を刺したのか聞きたい」とおもんぱかった。