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「これ欲しい」贈答品情報、職員から次々 アンケート中間報告公表 知事は「真偽は今後の調査で」

産経ニュース 2024年8月23日 19時20分

兵庫県の斎藤元彦知事によるパワハラなど一連の疑惑を調査する県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した県職員アンケートの中間報告が23日、公開された。視察先で贈答品を受領した疑惑は2割超が見聞きしたと答え、生鮮食品を受け取ったなど具体的な情報も多数寄せられた。ただ、事実確認には至っておらず、斎藤氏は同日の取材に「個々の真偽は今後の(百条委の)調査によって明らかにすべきものだ」と強調した。

アンケートは県職員約9700人に実施し、中間報告は5日時点の4568人分の回答を公開。4235人(92・7%)が匿名で、パワハラ疑惑は1750人(38・3%)、贈答品疑惑は946人(20・7%)が見聞きしたと答えた。

ある職員は令和4年12月ごろ、大手スポーツ用品メーカーの関係者と面談した際、話題に上った最新の靴に斎藤氏が「その靴欲しいです。白い靴が欲しいです」と述べた面談記録を読んだと記述。別の職員は、斎藤氏が皮革製品の現場を視察した際、40万円相当の革ジャンを試着し「もらえないか」と要求し、断られたとつづった。

カニなど生鮮食品を含め、さまざまな寄贈品の要求や受領情報が寄せられる中、多くに共通するのが斎藤氏による「独り占め」の指摘だ。寄贈品の大半を自宅に運ばせていたとし、ある職員は「家族では食べきれないほどの生鮮食品をどうしているのか」との疑問もつづっていた。

斎藤氏の視察先で「担当職員が自腹で会計し、知事には土産という形で渡している」との情報も寄せられた。ただ、回答した3622人(79・3%)は贈答品疑惑を「知らない」とした。

一方、昨年の阪神・オリックスの優勝パレードを巡り補助金が不正に還流された疑惑については、見聞きしたとの回答は1割未満。ある職員はパレード終了時、関係者から「全然寄付が集まってない。本当にヤバい事になる」と聞いたと回答するなどしたが、ほとんどが伝聞情報だった。

斎藤氏はこの日の取材で、中間報告結果に「伝聞に基づくものも多く含まれていると認識している」と指摘。「今後内容を確認した上で(百条委の)調査に適切に対応していきたい」と述べた。

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