金の取引を装い、代金として用意された現金を盗んだとして、警視庁捜査3課は窃盗の疑いで、英国籍の住所、職業不詳、ジョー・クポト容疑者(40)を逮捕した。調べに対し「何のことかわからない」と容疑を否認している。
逮捕容疑は昨年10月25日午前11時半~午後1時ごろにかけて、東京都渋谷区の観光業の男性(62)から、千代田区内のレストランで現金1300万円を盗んだとしている。
捜査3課によると、クポト容疑者と外国人とみられる男1人は日本人ブローカーを通じて男性と接触。偽の金の粒を用意し、代金を持参させた。容疑者ら2人は男性の目の前で、金額を数えるふりをしながら、現金を紙幣をかたどったメモ帳にすり替えて盗んだという。直後に男性が買い取り店で金を鑑定させたところ、偽物と判明。当日に警視庁麴町署へ被害を届け出た。
昨年8月~今年6月にかけて、都内では5件、被害額約1億3千万円相当の同様の事件が発生。同課はクポト容疑者が一連の事件に関与しているとみて、追及する。