架空の名義を使い、省エネ住宅の新築を奨励するため国土交通省が付与していた「グリーン住宅ポイント」をだまし取ったとして、警視庁築地署は詐欺の疑いで、住居不定、無職、八木佑樹容疑者(36)を逮捕した。署は認否を明らかにしていない。
逮捕容疑は令和3年9月上旬ごろ、グリーン住宅ポイントの申請画面で、偽造した免許証を使うなどして架空の情報を入力し、45万ポイント(現金45万円相当)をだまし取ったとしている。
グリーン住宅ポイントは、コロナ禍で落ち込んだ経済の回復を目的として、国交省が2~3年に行っていた。省エネ性能を満たした住まいを購入したり、リフォームをしたりすると、ポイントが受け取れ、電化製品や健康関連商品などと交換できた。
補助金交付の委託を受けていた大日本印刷(東京都新宿区)が申請数の急増などを不審に思い、3年10月に相談して発覚。同9~10月に数十回にわたり1千万円相当のポイントがだまし取られたとみられる。八木容疑者は得たポイントを主にスマートフォンと交換しており、署はほかにも関与した人物がいるとみて調べている。