沖縄県の玉城デニー知事は6日の定例記者会見で、成人女性に性的暴行を加えけがをさせたとする不同意性交致傷容疑で5日、米海兵隊員の男が書類送検されたことに対し、「非人間的で卑劣な犯罪は女性の人権や尊厳をないがしろにする重大、悪質なもので、断じて許すことができない」と強く非難した。
玉城知事は「隊員の教育のあり方に疑念を持たざるを得ない。在日米軍の規律が著しく乱れているとしか言いようがない」と強調。日米両政府に抗議するとともに、8日から15日までの日程で予定されている訪米の際、国務省と国防総省に事件の再発防止を強く求める考えを明らかにした。訪米は昨年3月以来4回目。首都ワシントンとニューヨークを訪れ、連邦議会議員や国連幹部らと面談するという。
県内では在沖縄米兵の性的暴行事件が相次いで発覚。政府は7月、米軍が絡む性犯罪について例外なく県に伝えるよう情報共有の運用を見直したが、今回の事件で見直し後初めて情報共有が行われた。玉城知事は「引き続き事件発生後は速やかに情報提供するよう県警に求める」と述べた。