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「打ち子」らの勤務は平日正午~午後9時、給料は手渡し…SNS投資詐欺事件、40人を再逮捕

産経ニュース 2024年8月14日 19時26分

2つの詐欺グループの拠点が一斉摘発されたSNS型投資詐欺事件で、大阪府警は14日、詐欺や詐欺未遂の疑いで、1つのグループの主犯格とみられる会社役員、山田吉彦容疑者(43)ら男女40人を再逮捕した。少なくとも150人から投資名目で9億5千万円を詐取していたとみられ、府警が実態解明を進めている。

再逮捕容疑は共謀し3月、宮崎県の10代の女性会社員にSNSを通じてバイナリーオプション(BO)の投資を持ち掛け、情報商材名目で計約50万円をだまし取ったなどとしている。

府警によると、グループはもともと1つだったが、一部のメンバーが独立し、新たなグループを立ち上げた。両グループのメンバーは、ほとんどがSNSでメッセージを送る「打ち子」で20代が中心。投資勧誘係▽クレーム対応係▽弁護士・返金対応係▽経費管理係―など実務ごとに役割を分担していた。

勤務は平日正午~午後9時を基本とし、完全歩合制。給料は主にリーダーが現金を手渡す形だったという。活動フロアごとに「キング」「エース」など名称がつけられ、マニュアルも用意されていた。

府警は拠点から約2400台のスマートフォンを押収。大阪府内の中古品販売店から購入したとみて解析を進めている。

事件を巡り府警は7月、大阪市内の4つのビルを一斉捜索。これまでに男女計92人を詐欺容疑などで逮捕した。山田容疑者と同じグループのリーダー格とみられる中村晋弥容疑者(41)ら男3人を公開手配し行方を追っているほか、京都市内にも10人規模の拠点があったとみて調べている。

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