尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で中国海警船の航行が確認されるのは今年に入って計322日となり、平成24年の尖閣国有化以降、過去最多を更新した昨年を上回るペースで推移していることが28日、分かった。第11管区海上保安本部(那覇)の坂本誠志郎本部長が同日の定例記者会見で明らかにした。
中国当局の船による接続水域への航行は尖閣国有化以降に急増し、令和2年以降、年間300日を超えている。昨年は年間で計352日と過去最多を更新。領海侵入件数も28日現在で36件となり、昨年1年間の34件をすでに上回っている。
会見で坂本本部長は、中国海警船について「活動が常態化するなど依然として厳しい状況にある」との認識を示し、「その動向については、わずかな変化も見逃すことのないよう高い緊張感を持って監視警戒を行い、領海警備に万全を期す」と強調した。