和歌山県警かつらぎ署は15日、橋本市内の50代女性が約1800万円相当の暗号資産(仮想通貨)をだまし取られる特殊詐欺被害にあったと発表した。
同署によると、昨年11月27日、女性の自宅に厚生労働省の職員をかたる男から「東京の病院であなた名義で大量の薬品購入を確認している。理由は何か」などと電話があった。女性が「身に覚えがない」と答えると、「あなたの保険証が使われていて名義貸しの疑いがあり警察に相談する」などと言われた。
その後、警察官をかたる男から電話があり、「東京に来られないならビデオで事情聴取する必要がある」などと言われ、複数回にわたってスマートフォンのアプリのビデオ通話機能を使って通話した。その際、女性からは相手の顔が見えない設定になっていたという。
さらに、相手から「資金洗浄に使われた疑いもあり資産を調べる必要がある」などと指示を受けインターネット口座を開設して、昨年12月20日から同25日にかけて指定されたアドレスに計3回、約1800万円相当の暗号資産を送った。相手と連絡が取れなくなった女性が警察に相談して被害が発覚した。