横田めぐみさん(60)が13歳で北朝鮮に拉致されてから47年となり、拉致現場となった新潟市では16日、拉致問題の早期解決に向け、決意を新たにする県民集会が開催された。母の早紀江さん(88)は川崎市内からオンラインで参加し、「長い年月がたつのになぜ事態が全く動かないのか。不思議な感覚になる」と苦しい心情を吐露。「国が絶対助けてくれるから、(被害者は)元気に生きていてほしいと毎日祈っている」と語った。
集会に参加した弟の拓也さん(56)は「親世代が生きているうちに帰国できなければ喜べない。そのタイムリミットのボールは北朝鮮に投げられている」と厳しい口調で述べ、双子の弟の哲也さん(56)も「政府は北朝鮮に主権を侵害されているという怒りを持って交渉に当たってほしい」と訴えた。
母のミヨシさん(92)=拉致当時(46)=とともに拉致され、平成14年に帰国して新潟県佐渡市で再会を待つ曽我ひとみさん(65)も出席した。「12月に母は93歳になる。ただただ私のそばにいてほしい。それだけで幸せ」と一日も早い帰国を願った。
集会は新潟市中央区の市民芸術文化会館で開かれ、約730人が参加した。