10月27日投開票の衆院選で、選挙運動への報酬を運動員2人に支払ったとして、大阪府警捜査2課は15日、公職選挙法違反(買収)の疑いで、大阪府太子町議の辻本馨(かおる)容疑者(55)=大阪府太子町=を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。関係者によると、辻本容疑者は衆院選で大阪15区から出馬し、比例代表近畿ブロックで復活当選した自民党の島田智明氏陣営の選挙運動員だった。
捜査関係者によると、辻本容疑者は選挙期間中の10月24日、大阪府河内長野市などで知人ら2人に対し、選挙運動を行った報酬として計約7万円を手渡した疑いが持たれている。
辻本容疑者は、同町出身で、海上自衛官や衆院議員秘書などをへて平成28年4月の町議補選で初当選した。今年4月投開票の同町長選にも出馬したが、大阪維新の会の現職候補に敗れた。その後、今年10月に再び町議選に出馬し当選した。
捜査関係者によると、辻本容疑者は、連座制の対象となる選挙運動の総括主宰者や出納責任者などではなかったとみられる。公職選挙法では、選挙運動員に当選を呼びかけるために金品を渡すことを原則禁じている。