還付金があるなどと噓を言って高齢女性から約50万円をだまし取ったとして、警視庁暴力団対策課は10日、電子計算機使用詐欺などの疑いで、住居、職業不詳の鈴木康治容疑者(33)を逮捕した。逃亡先のタイから羽田空港に帰国したところを逮捕した。
暴対課によると、鈴木容疑者は東京都世田谷区のマンション1室を拠点とする特殊詐欺グループのメンバーで、だます電話をかける「かけ子」役だった。グループによる被害は令和4年3~6月、30都道府県で100件を超え、被害総額は約1億円。これまでに複数の暴力団関係者を含む計10人が逮捕されている。
逮捕容疑は、共謀して4年5月、市役所の職員などになりすまし、茨城県の女性=当時(68)=に、還付金を受け取れるとして自らの口座に約50万円を振り込ませてだまし取り、ATMで引き出したとしている。容疑について「弁護士と相談して決める」として認否を留保している。