「日本の無人島を買った」とインターネットの交流サイト(SNS)に投稿した中国人女性が今夏、所有する沖縄県の無人島を訪問する意向を示していると報じられたことについて、同県の玉城デニー知事は21日、「われわれも関心を寄せておきたい」と述べた。
無人島は沖縄本島から約20キロ離れた伊是名島(伊是名村)の沖合約1キロにある屋那覇島。登記簿などによると、令和3年2月、女性の親族が運営する中国系企業が島のおよそ半分の土地を取得した。女性は2年前、SNSで「日本の無人島を買った」とする動画を投稿。日本のSNSで「国防に関わる重大問題だ」などと物議を醸した。
伊是名村によると、島には村有地のほか、女性以外の個人が所有する私有地も混在している。島に電気は通っておらず、水道は村から引かれているものの、施設を新設できるほどの水量はないという。
日本では防衛関連施設の周辺や国境近くの離島など一部を除いて、外国人や外国企業でも自由に土地を購入できるため、安全保障上の問題を指摘する声もある。
玉城知事は「その土地がどのように利用されるのか、地域の方々の関心も高いと思う」との認識を示し、「(女性に)土地を有効活用したいとの考えがあるなら、地域の方々と意見交換し、親睦を深めていく方向性も考えてほしいと期待している」と強調した。