「闇バイト」に応募して特殊詐欺に「受け子」などとして加担したとして、大阪府警吹田署は24日、窃盗の疑いで、東京都中野区の無職の男（23）を逮捕したと発表した。「やめたかったが、（指示役が）闇バイトをやめさせてくれなかった」と供述し、容疑を認めている。他に数件の特殊詐欺事件にかかわったとみて調べている。
同署によると、男は交流サイト（SNS）上で「高額収入」をうたうアルバイトの投稿を見つけ応募。秘匿性の高いメッセージアプリで指示役から特殊詐欺の「受け子」をするよう命じられたという。
罪悪感から闇バイトをやめる意思を伝えたところ、指示役から「家族の住所知っているけど大丈夫？」「やめたら家族に言うぞ！警察に逮捕されることになる」などと脅され、辞めることができなかったという。
逮捕容疑は今月9日、他の人物と共謀し、警察官を装って同府吹田市の80代男性宅を訪問。男性からキャッシュカード5枚を偽物とすり替えて盗み、カードを使ってATMから現金50万円を引き出したとしている。
各地の警察では闇バイトへの応募者に、犯罪に加担せず警察に相談すれば保護するとしており、同署も「脅されたときはすぐに警察に相談してほしい」としている。