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船井電機会長「破産手続きは数時間前に知った」 元環境相、ガバナンス不全に苦言

産経ニュース 2024年11月14日 18時10分

経営破綻した船井電機(大阪府大東市)を巡り、10月初旬までに会長に就任した元環境相の原田義昭氏(80)が産経新聞の取材に応じ、10月24日に表面化した破産手続きについて、「(社員に知らせる)数時間前に知らされた」と明らかにした。会長の立場でありながら全く関知しておらず、「法人の体をなしてなかった」と述べた。

原田氏によると、同社の「ある役員」から8月末に経営再建へ協力を打診され、9月初めの取締役会で会長就任の説明を受けて役員入りした。同月27日付で退任した上田智一前社長とは協力の打診を受けるまで面識もなかったという。

今回の破産手続きについては、取締役の男性が10月24日に単独で東京地裁に準自己破産を申し立て、同日中に破産手続きの開始決定が出ていた。社員らは同日午後に破産手続きに入ったと告げられたが、原田氏は「社員に知らせる数時間前に(破産手続きの)連絡があった。寝耳に水だった」と驚きを見せた。

原田氏は船井電機の財務状況が厳しいことを認めつつ、自己破産の水準には達していないと主張。10月末に東京高裁に対し破産手続き開始決定の取り消しを求め即時抗告を申し立てた。今後、民事再生手続きに切り替える方針だとし、「新技術の開発や海外からのブランド評価を生かし、経営再建に力を尽くしていく」と語った。(鈴木文也)

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