アフリカのコンゴ民主共和国で、鉱物採掘事業への投資をうたい、無登録で株式購入の勧誘を行ったとして、警視庁生活経済課は6日、金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで、投資の仲介などを手がける「ReetJapanホールディングス」社長、李基道(もとみち)容疑者(39)ら男女6人を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、李容疑者らは、同社がコンゴ民主共和国でリチウムイオン電池などに使われるコバルト鉱山の採掘を行っており、大きな収益が見込まれるとして投資を勧誘。月15%の配当をうたい、令和2年7月~3年8月ごろ、約200人から約2億7千万円を集めたとみられている。
配当は当初、遅れて支払われたが、次第に停止。警視庁は採掘事業には実体がなかったとみて調べている。
李容疑者らの逮捕容疑は2年、事業を巡る株式購入を無登録で勧誘し、複数人から数千万円を集めたとしている。
コンゴ民主共和国は鉱物の産出国として注目を集めており、市場の動向に乗じた同様の投資トラブルは過去にも発生している。昨年10月には同国での銅山開発事業への投資トラブルを巡り、警視庁が出資法違反の疑いで、投資会社や銅山開発会社の社長らを逮捕している。