兵庫県たつの市で平成18年、小学4年の女児を刃物で刺し重傷を負わせたとして、兵庫県警が7日に殺人未遂容疑で逮捕した勝田州彦(くにひこ)容疑者(45)について、県警は同日午前、収容先の刑務所から、たつの署(同県たつの市)へ身柄を移送した。県警は犯行状況や動機などの本格的な調べを始める。
50人以上の報道陣が集まる中、勝田容疑者を乗せた警察車両が午前11時40分ごろ、同署に到着。容疑者は捜査員に挟まれる形で後部座席の中央に座り、フードをかぶっていた。
勝田容疑者は18年9月、たつの市の路上で、学習塾から帰宅途中だった小学4年の女児を刃物で刺し、殺害しようとした疑いが持たれている。現場周辺の防犯カメラには、リュックサックを背負い立ち去る不審人物男が写っていた。
勝田容疑者は県警の任意聴取に、19年に同県加古川市で小学2年の鵜瀬柚希さん=当時(7)=が刺殺された事件への関与も示唆したという。県警は女児を狙った連続襲撃事件の可能性があるとみて、慎重に捜査を進める。
勝田容疑者は同県姫路市で27年、女子中学生を刺したとして殺人未遂容疑で逮捕され、服役中の30年、岡山県津山市で16年に小学3年の女児=当時(9)=を刺殺したとして逮捕された。令和4年に岡山地裁で無期懲役判決を受け、翌年に判決が確定した。服役中に捜査員が聴取を重ねた結果、たつの市と加古川市の事件への関与をほのめかしたという。