弁護士資格を持たない貸金業者から多重債務者の債務整理の斡旋(あっせん)を受けたとして、警視庁保安課は28日、弁護士法違反(非弁提携)の疑いで、第一東京弁護士会所属の弁護士の男(74)=東京都墨田区=と、法律事務所職員の女(50)=江戸川区=を書類送検した。
いずれも容疑を認め、弁護士の男は「インターネット広告による集客のみでは運営が難しく、貸金業者などに頼って紹介料を支払っていた」と話している。
保安課によると、弁護士の男は令和4年6月以降、既に逮捕された貸金業者代表や元行政書士から約150人の斡旋を受け、約4200万円の報酬を得ていたとみられる。
書類送検容疑は共謀の上、令和5年8~12月、貸金業者から多重債務者2人の斡旋を受けたとしている。
同課は28日、既に逮捕された弁護士の事務所職員や貸金業者の従業員についても、同法違反の疑いで書類送検した。