ウミガメの産卵地として知られる伊豆大島の砂の浜。昨年10月23日午後3時45分ごろ、ボランティアで清掃活動をしていた70代の男性が黒い砂の上に見たのは、散乱した人骨だった。
鑑定の結果、行楽地で働く「リゾートバイト」で島に5年間にわたって住んでいた高瀬静香さんのものと判明。高瀬さんには島に、トラブルを抱える相手がいた。
高瀬さんが働くスナックに客として通っていた柳瀬宗達容疑者。柳瀬容疑者には別居する妻子がいたが令和2年ごろから高瀬さんと不倫関係になり、同棲を始める。同居生活は3年ほどで終わり、高瀬さんは5年9月ごろに島を去った。
しかし、その後トラブルに発展。5年9月と6年5月の2回、柳瀬容疑者は警視庁大島署に「彼女からしつこく電話がかかってくる」「別れさせてくれない」と相談し、高瀬さんから他の女性との交際を疑われたとの趣旨の話もしたという。
逮捕前日に柳瀬容疑者と言葉を交わした知人は「いつも通りの様子だった。こんな事件を起こすなんて信じられない」と話した。(内田優作、梶原龍)