兵庫県加古川市で平成19年10月、小学2年の女児=当時(7)=を殺害したとして、殺人容疑で逮捕された勝田州彦(くにひこ)容疑者(45)が、兵庫県警の任意聴取に「自転車を使い現場付近へ行った」という趣旨の供述をしていたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。これまでの任意聴取には「好みの女児を探して刺した」と殺害を認める趣旨の供述をする一方、逮捕後の調べには黙秘しており、県警が詳しい動機や経緯を慎重に調べている。
県警は28日、殺人容疑で勝田容疑者を送検した。同日朝、警察車両で加古川署を出発した勝田容疑者は、白いマスクを着け、フードを深くかぶってうつむいていた。
送検容疑は19年10月16日午後6時ごろ、加古川市別府町新野辺(べふちょうしのべ)の女児宅前で、女児の胸などを複数回ナイフで突き刺して殺害したとしている。
県警によると、勝田容疑者が当時住んでいた加古川市内の自宅は、犯行現場となった女児の自宅と直線距離で約5キロの距離にあり、移動手段として自転車を使用したとみられる。
県警は今年5月以降、16年の岡山県津山市の女児殺害事件で服役中の勝田容疑者を任意聴取。県警は今月7日、18年に兵庫県たつの市で起きた女児殺人未遂事件で逮捕していた。
勝田容疑者は任意聴取の段階でたつの市と加古川市の事件への関与を認めており、加古川市の事件でも遺体などの客観的な状況と矛盾しないことから供述の信用性は高いと判断した。県警は連続女児襲撃事件とみて全容解明を急ぐ。