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アフガン、イランでも…今も根強く残る「むち打ち刑」 サウジアラビアは批判受け廃止表明

産経ニュース 2024年7月3日 13時30分

シンガポール高裁は7月1日、2019年に地元の女子大学生に性的暴行をしたとして強制性交罪などに問われた日本人の元美容師の男に対し、禁錮17年6月、むち打ち刑20回の判決を言い渡した。むち打ち刑はシンガポールのほか、中東諸国などイスラム教を信仰する国で現存する刑罰の一つだ。しかし、国連では人権尊重を理由にむち打ち刑を非難するなど、改善を求める声もある。

国連アフガニスタン支援団(UNAMA)は今年6月、同国北部のサリプル州で女性を含む63人にむち打ち刑が公開執行されたとし、人権尊重を求めた。UNAMAによると、63人は強盗や不貞などの罪に問われ、15~39回のむち打ち刑や禁錮刑が決まったという。

また、イランでは今年1月、髪を隠すヘジャブ(スカーフ)をかぶらなかった30代の女性に対し、裁判所が言い渡した74回のむち打ち刑が執行された。

一方、サウジアラビアでは2020年、同国の最高裁がむち打ち刑を廃止することを表明。同国では、「イスラム教を侮辱した」罪で禁錮10年、むち打ち千回の判決が確定した人権活動家に対し、12年に刑の一部が執行されたことを巡り、国際社会から批判を受けていた。

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