闇バイトを通じた強盗や特殊詐欺の実行役などの背後にいる「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の取り締まりを強化するため、警察庁は24日、「全国司令塔会議」を開いた。警察庁や都道府県警などから対策の司令役が集まり、露木康浩長官は、「日本警察の総力を挙げ、中核人物の摘発とビジネスモデルの解体に早急に取り組む」と訓示した。
露木長官は、推進事項として、①集中的に取り締まるべきグループの選定②中核的人物の戦略的取り締まり③犯罪収益の剝奪を見据えた捜査④犯罪情勢の変化に合わせた取り締まり体制の見直し-の4点を指示した。
今年8月以降、交流サイト(SNS)の闇バイトなどで募集された実行役による強盗事件が首都圏を中心に頻発。
特殊詐欺、SNS型投資詐欺、リフォーム詐欺などの犯罪や、悪質ホストクラブといった社会問題の背景にもトクリュウが深く関与しているといい、露木長官は「組織犯罪対策の軸足を暴力団対策からトクリュウにシフトするべき転換期にある」と述べた。