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外国人留学生の保険証悪用し別の歯科医院でも診療報酬詐欺疑い 7人を逮捕

産経ニュース 2025年1月16日 10時4分

外国人留学生らの保険証情報を悪用した診療報酬詐欺事件で、警視庁国際犯罪対策課は詐欺の疑いで、埼玉県志木市の土木会社社長、藤原勇気被告(43)=詐欺罪で起訴、千葉県松戸市の元歯科医療機器販売会社代表取締役、宮下淳被告(52)=同=ら男5人を再逮捕し、新たに男2人を逮捕した。捜査関係者への取材で16日、分かった。

捜査関係者によると、新たに逮捕したのはネパール国籍で元日本語学校職員のシャヒ・ラビ容疑者(37)=名古屋市、歯科医師の小山大貴容疑者(34)=大阪市西区=の2人。

7人は令和5年6月上旬、外国人留学生ら62人を無料診察名目で名古屋市内の歯科医院に集め、提出させた保険証を使って架空の診療報酬を請求。名古屋市など11市町から現金約287万円をだまし取った疑いが持たれている。

男らは同時期に名古屋市と東京都江戸川区の2つの歯科医院で診療報酬の不正請求を行い、5年3~6月、計2千万円ほどをだまし取ったとみられる。詐取金の多くは藤原容疑者に渡っていた。

宮下容疑者は詐欺の舞台になることを知りながら両歯科医院の開設に携わり、シャヒ容疑者は勤務先の日本語学校で留学生を集める役を担った。また、小山容疑者は「黒神大和」の名でタレントとして活動。美容歯科や整形の情報発信をしていたという。

保険証が利用されていた留学生の多くはネパール人で、医療費の通知が届いた際、日本語で書かれているため読むことができず、学校などに相談していたケースもあったという。国際犯罪対策課は外国人の保険証を利用することで犯行の発覚を遅らせる意図があったとみて、詳しい経緯を調べている。

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